【世界に夢と感動を-サミーの40年-】(7-2) (2/5ページ)

2015.11.27 05:00

里見治会長

里見治会長【拡大】

  • 28歳の頃の里見会長。徳丸工場内で
  • さとみが市場に投入したアミューズメント機器の1号機「ポニーダービー」
  • さとみのアレンジボール遊技機1号機「ミラクル」
  • アミューズメントマシンショーに出展
  • 東京都板橋区にあった徳丸工場の内部(1978年開設)
  • 里見会長自らデモ説明
  • 現場を駆け回っていた頃の里見会長

 ■不屈の精神と努力でピンチ乗り切る

 --1964年には東京五輪がありました。折しも日本経済は高度経済成長の真っただ中。今思えば経済環境は悪くない時期でしたね

 「しかしね。うまくいかないこともあります。当時のアミューズメント機器は、クレーンゲームなどが中心で、ほとんどが輸入品でした。しかも、市場はセガやタイトーの前身にあたる企業が席巻していました。私はこれを自分で作ろうと思い、京都にいた技術者に開発もさせたのですが、できた商品はろくに動かずクレームが殺到。まずいことに、資金も開発につぎ込んでいたため、底をついていました。いきなり苦戦を強いられることになりました」

 --それでも諦めず、次のことを考えた。その辺がすごいところですね

 「“失敗は成功のもと”といいます。ある意味では最初の挑戦は失敗でしたが、人の選び方や注意点については学ぶことも多かった。その“教訓”は次に生かされます。温泉街で既存の機械を売るなど資金作りをしていた頃に、潜水艦ゲームのアイデアが持ち込まれました。なかなか面白いアイデアで、かつ、非常にシンプルで故障もしなそう。そこで、デザイナーに頼んで筐体(きょうたい)を工夫し、『ソナーアタック』という名称で発売。これが初めてのヒット商品となりました。その後もクレーンゲーム『サミークレーン』など、ヒット商品が相次ぎました」

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