7倍の価格も
同社が転売チケットを無効にするのは、USJに行きたいファンに適正な価格で楽しんでもらうのが目的だ。背景には、業者が転売目的でチケットを組織的に買い占めることで人気チケットが売り切れたり、高値で出回ったりするケースが横行していたことがある。転売目的の確認されただけでも年約10億円分に上り、7200円のエクスプレス・パスがネットオークションで約7倍の5万円で取引されたこともあった。
このため「子供が行きたがっているが、エクスプレス・パスがどうしても買えない」など切実な声も寄せられるようになったこともあり、無効化による対策に乗り出した。
そもそも転売目的で買ったチケットを高く売る「ダフ屋行為」は都道府県の迷惑防止条例で規制対象となっているが、ネット上の転売は取り締まるのが難しいとされる。ところが、使えないと分かっていながら無効となったチケットを売れば詐欺罪に問われることになりかねない。これを恐れた転売業者が返金に申し出るというわけだ。