チケットの転売は、インターネット上でやりとりして顔を合わせる必要がないため、「小遣い稼ぎ」の軽い気持ちで手を染めるケースが後を絶たない。主婦や学生、サラリーマンなどが片手間に行うケースも少なくないとみられる。
同社には「私は苦学生で、学費が払えずやむを得ず行った。刑事告発はしないでほしい」と平謝りの反省文が届いているという。
有効策広がるか
同社は対策のため数億円規模を投じて監視調査チームを編成し、一度に大量のチケットを購入する不審者をチェックしている。その上で「犯罪者に利するためノウハウは秘密」(同社)というが、チケットの転売などを追跡できる仕組みを確立した。
実際にネットオークションなどのチケットを落札して、チケットに潜ませていた“マーキング”から購入者を特定することもあり、こうして転売チケットをあぶり出している。
転売チケットの無効化は現時点で有効な手段として機能しているようだ。ネットオークションサイトでは10月までエクスプレス・パスなどが出品されており、定価の2倍程度で取引されていたが、11月以降は多くのサイトで出品されなくなった。