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日本郵政グループは米IBM、米アップルの2社と協力してタブレット端末を使った高齢者向け支援サービスを山梨県と長崎県で試験的に提供している。現在、利用できるサービスは、離れた場所に暮らす親と子が直接コミュニケーションを取ったり、健康状態や服薬の確認、家族写真の共有、簡単な操作で注文できる買い物支援サービスなど。自治体の地域情報をみたり、家事や軽作業の依頼を行える機能も順次追加されている。来年度からは岩手、宮城、福島の被災3県でも提供を始める。
しかし、日本郵政はその先を見据えるべきだ。関係者によると、将来はタブレット端末に、支払いや振り込みなどネットバンキング機能の付加も検討している。実用化されれば、タブレット端末がユニバーサルサービスの一翼を担うことも可能になる。物理的な郵便局網を効率的に統廃合しても、末端まで神経の通った新たな「郵便局ネットワーク」を構築できそうだ。
高齢者支援事業は西室社長が日本郵政グループの存在意義を高める社会貢献事業の柱に位置づけられるものだが、収益的には厳しい状況が不可避。郵便局ネットワークの再構築はコスト削減とサービス強化、社会貢献の“三鳥一石”の施策として取り組むべき課題だ。