東京都葛西水再生センターで稼働する月島機械の過給式流動燃焼システム【拡大】
◆排ガス利用し汚泥を加圧
下水汚泥処理で主流となっている流動床式焼却炉で、環境性能に優れた月島機械の「過給式流動床焼却システム」が注目されている。従来型(気泡式流動床焼却炉)に比べ、消費電力と温室効果ガスの排出量を大幅に削減できるのが特徴だ。三機工業と土木研究所、産業技術総合研究所と共同開発した。
下水汚泥焼却時に発生する排ガスで過給機(ターボチャージャー)を駆動し、燃焼用空気を生成して圧力下で下水汚泥を燃焼する次世代型気泡流動焼却炉である。
日本産業機械工業会の「第41回優秀環境装置表彰」で経済産業大臣賞、また、国土技術研究センターの「第17回国土技術開発賞」で国土交通大臣最優秀賞を受賞した。
過給式流動床焼却システムは、従来型の流動床焼却炉と過給機を組み合わせたものだ。過給機の駆動で、排ガスから得られた圧縮空気を燃焼用空気として活用することにより、送風機などが不要となり消費電力を約40%削減できるようになった。