新しいワインの名前は、畑のある場所から地域名の「峡東」に決まった。2人は「口に含んだ瞬間にフレッシュな果実味だけではなく、ボリューム感も感じられ、最後にうまみを伴った苦みの余韻が残る」と評する。
◆定番商品へ育成
数カ月後、帝国ホテル東京の一室で行われた峡東の試飲会。勝沼醸造のある幹部は「予想以上にいいワインができましたね」と伊藤さんに話しかけた。伊藤さんは「ボトルに詰めてもイメージ通りの味と香りを実現できるのか不安だったので、本当にうれしかった」と肩の荷が下りた。
峡東は11月3日から、帝国ホテル東京の店舗で販売されているほか、館内の直営レストラン、バーなどで提供されている。
今回は限定販売だが、伊藤さんは「来年も高品質で提供するためにはどうしたらよいか考えている」と話すなど、ブレンディングに魅せられたようだ。李さんも「ホテルの従業員がブドウづくりから手伝えられれば理想的」と意欲的だ。2人の目標は峡東をホテルの定番商品に育て、外国人に日本産ワインの良さを知ってもらうことだ。(鈴木正行)
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