記者会見で業績予想の下方修正を発表したキリンホールディングスの伊藤彰浩取締役常務執行役員(右)ら=21日、東京都中央区【拡大】
しかし、業界内では「激しい競争を繰り広げるブラジルビール市場でキリンが存在感を示すのは容易ではない」(大手ビール幹部)と冷ややかな声もある。回復に向けた道のりは平坦(へいたん)ではない。
もっとも、キリンHDの大幅下方修正は国内ビール業界にとって人ごとではなさそうだ。国内ビール市場が縮小する中で、ビール各社は海外事業の強化を急いでいる。アサヒグループHDはアジアやオセアニアなど、サントリーHDは中国や米国など、サッポロHDはベトナムやシンガポールなどの東南アジアを中心に事業を展開。米国の利上げなどで新興国景気の先行きは不透明感が強まっている。今のところ業績への悪影響はなくても、今後、思わぬ落とし穴に足をすくわれる可能性もある。(松元洋平)