メイド美容室を起業した経験も持つBeatroboの浅枝大志社長【拡大】
--海外でのサービス展開に成功していますね。日本のスタートアップが海外で成功するのに良い方法はありますか
「最初から国際的でなければ世界で勝負できません。後から変わろうと思ってもすごく難しいんです。ビートロボはまだすごく小規模のときから、フィンランド人、台湾人、インドネシア人などを採用してきました。日本人ばかりだと、“なんで英語をしゃべっているんだ?”という気分になってしまう人もいますが、コミュニケーションを英語で取らなければいけない状況を作り出して、社内の文化をグローバルにしたんです。ビートロボの本社はサンフランシスコにあり、日本人の投資家とも英語で分厚い契約書を交わしています。その方が、後から海外での資金調達が楽になるからです」
--では、米国に引っ越さないのはなぜですか
「日本のいいところは、効率性と顧客に対する質の高いサービスの保証、そして良いものを追求する職人魂のようなものだと思います。日本のレベルは本当に高く、仕事に対して完璧主義の人も多くいます。ここでは、質の高いハードウエアとソフトウエアを作ることができるんです」
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米国で長い年月を過ごした日本人起業家の浅枝氏と、日本が長い米国人起業家の私が、日本社会とその企業文化について全く同じところに感心しているのは興味深いことだ。“極める”ということへのこだわり。顧客とサービス提供者が相互に寄せる信頼とそれを裏切らない姿勢。これらがあるからこそ、私はこれからの日本に楽観的だ。日本が作った画期的で質の高い製品に世界が注目し、それを称賛する。そんな日が再び来るだろう。
文:ティム・ロメロ
訳:堀まどか