100年前の映画フィルム修復 世界初の「4Kデジタル処理技術」開発 (3/4ページ)

2015.12.24 07:20

O&Gの小野定康社長

O&Gの小野定康社長【拡大】

  • 1958年に撮影された法隆寺の釈迦如来坐像。右が従来の機械でデジタル処理した映像、左がO&Gの4Kデジタル技術で処理した映像。より本来の仏像に近い色が出せるという(資料映像バンク提供)

 米ハリウッドも注目

 これを機に、市場開拓にも意欲的に取り組む。過去100年間、世界中で映画が大量に製作され、各国で大切に保管されている。しかし、重くて場所を取り、物理的損傷や科学的劣化への対応は世界共通の課題。「根本的な解決法はデジタル化。特許申請中のオンリーワン技術で世界市場を取り込む。ライバルはいない」と小野社長は世界を見据える。

 当初は保存環境が良くない日本市場を攻め、初年度で5000万円、3年後に3億円の売り上げを見込む。同時に市場規模が日本より1桁大きく、劣化の程度が緩やかな欧米進出を目指し、5年後には売り上げを10億円に引き上げる計画だ。既に映画の本場、米ハリウッドからも問い合わせが来ているという。

 O&Gは2013年創業のベンチャー。映画フィルムの保存と活用の両立を目的にワンストップサービスの提供を目指している。

 NTT出身の小野社長は在籍時、デジタルシネマの研究にゼロから取り組み、ハリウッドと協力して世界標準規格である4Kデジタルシネマを確立した。その後、緻密で高品質な35ミリ映画フィルムと同等な画像を4Kで作り上げる研究に没頭。高品質な画像を求められる分野で超高精細画像システムを開発したことがハリウッドで認められ、「4K映像規格の父」と呼ばれる。

このままでは永遠に失われてしまうコンテンツが出てしまう

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