東芝本社の入るビル=東京都港区(撮影日、7月)【拡大】
平成28年春闘で、東芝の経営陣が賃上げについて「極めて困難」としていることが30日、わかった。年明けに労使が意見交換するが、組合側は電機連合の「統一闘争」からの離脱を余儀なくされる恐れがある。東芝の不正会計問題は、賃金相場に大きく影響する電機業界の交渉にも影を落としそうだ。
東芝は28年3月期の連結最終損益が5500億円の赤字と、過去最悪になる見通し。自己資本比率は危険水域とされる10%以下になり「資本増強が急務」(アナリスト)とされる。
このため同社はまず経営再建を優先し、賃上げについては慎重に判断する。経営側は29年3月期の黒字転換を目指す考えを組合側に伝え、理解を得る方針だ。
統一闘争を掲げる電機連合は、28年春闘で基本給を一律に引き上げるベアについて「月額3千円以上」を統一要求する方向だ。
東芝は日立製作所やパナソニックなどとともに、電機業界の労使交渉を主導する大手6社の一角を占めており、統一闘争から離脱すれば異例の事態となる。