戦略的な誘致展開
川崎市は、京浜工業地帯の中核として、機械・化学といった重厚長大産業が高度成長を牽引(けんいん)した臨海部を、再生医療などライフサイエンス(生命科学)分野の一大拠点として生まれ変わらせようと、企業や研究機関を戦略的に誘致。iCONMはその拠点化に向けた中心的な機関の一つだ。14年11月に再生医療新法が施行され、政府がライフサイエンス分野の競争力強化を推進する中、川崎市の取り組みには新たな成長産業育成のモデルケースとして注目が集まる。
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■理想的な立地で多様な業種と連携
川崎市臨海部の「キングスカイフロント」にはヘルスケア世界大手の米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も進出、医療従事者向けの医療機器訓練施設「東京サイエンスセンター」を2014年8月に開設した。施設には外科手術のシミュレーション装置など、高度な医療機器が数多く置かれている。事前に機器の操作に慣れることで、円滑な手術ができるようにする目的だ。医療機器の進化はめざましく、日本法人の日色保社長は「1人の医師だけで高度な医療機器を用いた手術に対応するのは難しい」と指摘する。