さらに他の中国の液晶メーカーも設備増強を進めているといい、業界関係者からは「すぐに供給過剰に陥る」との声も上がる。
これまでも中国では太陽光パネルや鉄鋼などでなりふり構わぬ増産に走り、深刻な供給過剰を招いたことがある。
太陽光パネルの場合は、乱立したメーカーが増産に向かった結果、欧米メーカーの不振の原因となったのにとどまらず、中国でも経営破たんが相次いだ。鉄鋼でも過当競争が中国国内の鉄鋼需要の低迷とともに問題となっている。
中国勢が自分たちの事業の収益を悪化させてでも生産能力を増強させてくる消耗戦に巻き込まれるのを防ぐためには、日本勢には技術優位性を保っておくことが求められる。