電話による秘書サービス業務を始めた頃【拡大】
◆深夜番組にも出演
ようやく、アーティストやカメラマン、そして日本のトップセールスマンクラブといった方々が加入してくれるにつれて、若い女性がニュービジネスを創業したことなどが話題になり、新聞や雑誌の取材を受けるようになりました。すると、日本テレビ系の深夜番組「11PM」から出演依頼がきました。司会の大橋巨泉氏から「へー、あなたが社長? 女が社長?」という調子でしたが、これぞチャンスとばかりにカメラに向かってしゃべりまくりました。生放送ですから、真夜中に会社に戻ったら、電話が鳴りやまない状態でした。しかし、その大半が「姉ちゃんいくつ、旦那いるの」「お茶ごちそうするよ」というのばっかりでした。
でも、知名度は一気に広がりましたから、感謝こそすれ、低次元のセクハラにかかわっているひまなどありません。次第にセールスマンや生保レディーといった朝から晩まで走り回る人たちの会員が増えていきました。電話秘書サービスは、大企業の部署ごとの連絡網や、学者、評論家といった方々、そしてのちに上坂冬子さんや吉永小百合さんら作家やタレント、経営者らが利用してくださるほどになりました。(聞き手 廣瀬千秋)