シャープが、台湾の鴻海精密工業を軸に再建を目指す道を選んだのは、支援のため投入される金額に大きな開きがあり、経済合理性に基づけば高額を提示した鴻海を選ぶ方が得策だとの考えが取締役会で優勢になったためだ。
産業革新機構の案をめぐっては、シャープ自体の再建よりも経営不振の東芝なども巻き込んだ業界再編に重きを置いているとの不満も出ており、土壇場で巻き返したもようだ。
事業のばら売りで再編のための「草刈り場」になるよりは、赤字の元凶となっている液晶も含め各事業を温存させる鴻海案の方が魅力的に映ったとみられる。
鴻海は、高橋興三社長ら経営首脳3人の退任も求めないという。だが経営危機に手をこまねいてきた経営陣が再建を主導することが従業員や株主、銀行などの理解を得られるのか疑問だ。