自由化の波は、電力自由化では終わらない。来年4月には都市ガスの小売り自由化もスタートする。都市ガス事業者では、関東でプロパンガスと都市ガスを提供するニチガス(日本瓦斯)がアクトコール(東京)との提携で、昨年7月に緊急駆けつけサービスを始め、顧客流出の歯止めをかける防衛策にしている。
エネルギーを販売する会社側は、緊急駆けつけサービスについて「電力やガスというライフラインのインフラには利用者の安心感は不可欠。その安心感をさらに補強できる」と口をそろえる。
一方、緊急駆けつけサービスを提供する企業は「エネルギー業界からの提案が増えるなど事業環境が変わった。自由化は新たな商機だ」と期待する。戸建て住宅など進出しきれていなかった部分に、幅広い顧客を持つ大手企業の営業力を武器に新規開拓することが可能だからだ。
電力小売り自由化は都市ガスや通信、ガソリンなどと次々に新規参入者を呼び込んでいるが、緊急駆けつけサービスという業種も巻き込んだサービス競争に発展してきている。大手電力の地域独占が崩れるインパクトは、参入事業者以外の業種を巻き込みながら地殻変動を起こしている。