【神奈川発 輝く】井戸屋 災害用トイレ、地下水活用し衛生的に (3/4ページ)

2016.2.11 05:00

「井戸屋」が手掛ける防災用井戸。災害時の生活用水確保の必要性から注目が集まっている=神奈川県茅ケ崎市

「井戸屋」が手掛ける防災用井戸。災害時の生活用水確保の必要性から注目が集まっている=神奈川県茅ケ崎市【拡大】

  • 綾久社長
  • 女性でも簡単に組み立てられる災害用水洗トイレシステム「iDotecToilet(イドテックトイレ)」

【会社概要】井戸屋

 ▽本社=神奈川県茅ケ崎市堤587

 ▽設立=1996年

 ▽資本金=4000万円

 ▽従業員=13人

 ▽売上高=2億3400万円(2015年度見込み)

 ▽事業内容=井戸施工業

                 □ ■ □

 ≪インタビュー≫

 □綾久社長

 ■病院や老人福祉施設に売り込み

 --災害用トイレの現状は

 「東日本大震災では、停電、断水などが数週間にわたって続いた。特にひどかったのが避難所における非衛生的なトイレの環境で、段ボール箱にポリ袋を敷いたトイレなどを導入するケースが多く、悪臭の発生は避けられなかった。首都圏で同規模の震災が発生すれば、簡易トイレだけではまかないきれない。しかし現状では、衛生面の改善にまで着目している自治体は少ない。災害対策の中でもトイレ問題は後回しにされている印象だ。災害用水洗トイレの導入を自治体に呼び掛けていきたい」

 --すでに災害用水洗トイレを導入したところではどのような反応が見られるか

 「神奈川県茅ケ崎市の大型団地で先行的に導入したが、デモンストレーションを行ったところ、特に関心を寄せていたのが女性だった。震災が発生した場合、非衛生的なトイレに対する嫌悪感を最も示すのが女性だ。水洗化を図ったことで『ほっとした』との声が多い」

 --井戸水を活用することによるメリットは

 「まず、水道代の大幅なコストダウンを図ることができる。1人が1日で使用する水の量は約330リットルで、最も使用量が多いのがトイレだ。トイレはそもそも飲料用の水を使う必要がなく、井戸水で代用できる。職員100人規模の事業所の場合、水道水を井戸水に切り替えるだけで、年間100万円超のコストダウンが見込める計算だ」

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。