【変調 日本経済(中)】奇策・マイナス金利に頭抱える銀行  日銀頼みのアベノミクス限界か (2/4ページ)

2016.2.17 07:58

16日の日経平均株価の値動きを表示する証券会社の株価ボード=16日午後、東京都中央区(早坂洋祐撮影)

16日の日経平均株価の値動きを表示する証券会社の株価ボード=16日午後、東京都中央区(早坂洋祐撮影)【拡大】

  • 衆院予算委員会で民主党の大串博志氏の質問に答える日銀の黒田東彦総裁=16日午前、国会・衆院第1委員室(斎藤良雄撮影)

 住宅ローンや貸し出しの金利を引き下げる銀行が相次ぐなど、マイナス金利政策は家計や企業への好影響も見込まれる。ただ、先行する欧州でもまだ景気へのプラス効果は判然としていない。

 日銀はなぜ奇策ともいえるマイナス金利政策の導入に踏み切ったのか。国債を買い増す従来の枠組みの追加緩和では、「最後のカード」と市場から見透かされて効果があがらない恐れがあったからだ。現在の国債購入量は年間80兆円にも上り、市場は大規模金融緩和の「限界」を意識し始めている。

 さらに、原油安や中国経済の減速懸念を背景に金融市場が混乱する中、円高・株安に歯止めを掛けたい思惑もあったとみられる。金利が低下すれば円資産ではもうけにくくなるため、「投資家は円を売ってドルを買う」とみる市場関係者も多かった。

欧米経済の減速懸念も急浮上し、むしろ安全資産とされる円を買う動きが加速

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