バッドロケーション戦略で地域活性化 バルニバービ・佐藤裕久社長 (1/2ページ)

2016.2.18 05:00

 駅から遠く人通りも少ない、およそ飲食業には不向きと思われる立地で、次々と繁盛店を出店しているのがバルニバービ。従来とは違った視点で倉庫や空き工場などを、快適で魅力的な店舗に生まれ変わらせている。佐藤裕久社長は「地域の人に長く愛され、にぎわいをもたらす店舗で街づくりにも貢献する」と話している。

 --立地条件の良くない場所に出店して繁盛店に育て上げている

 「通常、飲食店は駅の近くなど人通りの多い立地を重視している。しかし当社は『バッドロケーション』にあえて出店する。他の外食事業者が注目していなかった場所で、好立地ではないが心地いい水辺や公園などの周辺環境に恵まれた場所をそう呼び、気持ちのいい空間を創造している。店舗家賃が抑えられるため、大規模店をつくることで地域のランドマークとなり集客力が向上する。繁盛することが呼び水となり、周辺に出店が増え、にぎわいができて街の活性化にも役立つ。これまでに大阪・南船場、東京では蔵前、小石川など、通行量が少なく不適合とされたが、高収益な店舗づくりに成功した」

 --具体的にどのような店づくりをしているのか

 「南船場はオープン当時は木材倉庫が集まる閑散とした街だったが1998年に倉庫跡を改装し、大阪最大規模のカフェレストランを開店させた。するとランドマークとして脚光を浴び、ライフスタイルを提案するショップが周辺に次々と集積し、街のブランドイメージを大きく変えることにつながった。小石川の印刷工場跡は、物置になっていた2階のベランダを心地いいガーデンテラスにした。住宅と町工場が居並び、店前通行量が少ないにもかかわらず、近隣の学生や主婦を取り込み、ランチ、カフェ、ディナー、パーティーと幅広い用途で利用されている」

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