トヨタ自動車と新日鉄住金など鉄鋼大手が、2015年度下期(15年10月~16年3月)の自動車用鋼板価格を15年度上期(15年4~9月)に比べ引き下げることで合意したことが19日、分かった。15年度上期に続く値下げとなる。
鋼板の主原料である鉄鉱石や石炭の価格下落を背景にトヨタが引き下げを要求し、鉄鋼大手が受け入れたとみられる。
ただ、中国メーカーの過剰生産で鋼材の国際価格は大幅に下落している。鉄鋼大手はさらに利幅を圧縮されるため、コスト削減の徹底を求められそうだ。
鋼板価格が下がっても自動車の小売価格には特段影響しない見込み。
トヨタと鉄鋼大手は半年ごとに交渉して鋼板価格を決定。鋼材を大量に使う電機や造船など他の業種の価格形成にも影響を与えている。