「資生堂資料館」原点回帰で新たな価値創造 企業文化を具現化 (4/4ページ)

2016.2.26 07:46

サマーキャンペーン「太陽に愛されよう」(1966年)の資生堂ポスター。撮影のため、日本の広告で初めて海外ロケをハワイで行った(横須賀功光氏撮影)

サマーキャンペーン「太陽に愛されよう」(1966年)の資生堂ポスター。撮影のため、日本の広告で初めて海外ロケをハワイで行った(横須賀功光氏撮影)【拡大】

  • 資生堂は1897年に「オイデルミン」を発売し、化粧品業界に進出した
  • 1932年発売の最高級化粧品「ドルックス」

 同様に、最高級化粧品として1932年に売り出された「ドルックス」は今、リーズナブルなブランドとして人気で、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で火がついて「ドルマー」というファンを生んだという。

 2階には「資生堂スタイル」と呼ばれるデザインの歴史を展示。ちょうど100年前の1916年に誕生した意匠部(現宣伝・デザイン部)の若いスタッフたちが生み出したアール・ヌーボーやアール・デコを基調にしたデザインが並ぶ。

 同社のシンボルとして親しまれている「花椿マーク」も広告として使われ出して100年。このマークも今年、現代的に見直され、生まれ変わった「SHISEIDO」で使用する。新しい花椿マークの検討にあたり、資料館に来て変遷などを振り返りながらイメージを浮かべたという。

 革新の連続から今日

 「社員はここで、企業価値と社会的価値の共有という資生堂最大の武器を再認識し、新しい価値の創造という原点に回帰できる」。企業文化部の斉藤幸博部長は、資料館が“聖地”と呼ばれるもう一つの理由をこう指摘した。

 石井氏も「蓄積された知的・感性的資産価値を知らない海外現地法人の社員は『資生堂の価値が分かった』とモチベーションを高めて帰る」という。魚谷雅彦社長も就任直後に来館し、「資生堂は革新の連続があって今日があるということが分かった」と話したという。

 創業時から続く知的・感性的な創造活動が資生堂の企業文化を育み、脈々と受け継がれていることを資料館で実感した。(松岡健夫)

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