東京ガスはガス機器販売店で積極的に家庭用電力サービスの契約を働き掛ける=東京都港区の東京ガスライフバル港【拡大】
「財務状態を最大限、丁寧に調べたつもりだが、不十分だった」
経産省幹部は2月24日、こう釈明した。全国の中小企業など1200カ所と、自治体の庁舎など5800カ所に電力を販売する新電力大手、日本ロジテック協同組合がこの日、電力小売りの登録申請を取り下げ、事業撤退を表明したためだ。2015年12月時点の電力供給力は新電力5位で、4月からは一般家庭向けの販売も始める予定だった。
自前の発電設備を持たないロジテックは、発電事業者などから電気を一括で購入し、企業や自治体に大手電力よりも安い料金で供給し売り上げを伸ばした。だが、供給力の不足分を割高な料金で調達する「インバランス料金」が膨らみ、送電網の使用料(託送料金)が東京電力に支払えなくなったほか、一部未払いもある状態に陥った。
電気料金の8、9割は発電コストや託送料金が占めるとされる。経産省によると、電力の平均単価は大手電力に比べ、新電力は1.5~3%程度高く、価格面で見劣りするのが実態だ。