日鉄住金建材、津波避難タワーの販売伸ばす “先兵”として役割期待 (3/3ページ)

2016.3.11 07:06

日鉄住金建材が東日本大震災の被災経験を基に開発した津波避難タワー=仙台市宮城野区

日鉄住金建材が東日本大震災の被災経験を基に開発した津波避難タワー=仙台市宮城野区【拡大】

 その後2本の製造ラインを追加し、従業員は約100人に増えた。東京都心の建設ラッシュを追い風に、震災前を上回る生産が続く。もともと仮設住宅用のパイプを手掛けていたが、避難タワーの商品化で防災分野のラインアップも広がった。

 避難タワーの主要顧客である地方自治体は財政が苦しく、老朽化した橋梁(きょうりょう)などへの対応を優先せざるを得ない状況だ。阿部所長は「防災に役立つ商品を提案していくのは被災企業の責務」と述べ、さらなる販売拡大に意欲を示した。

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