会見する関西電力の岩根茂樹氏、森詳介氏、八木誠氏(左から)=28日、大阪市北区【拡大】
関西電力は28日、八木誠社長(66)が退任し、岩根茂樹副社長(62)が後任に就く人事を発表した。森詳介会長(75)は相談役となり、八木氏が代表権のある会長に就く。社長交代は6年ぶり。4月の電力小売り全面自由化で事業環境が変化するのを機に、新体制へ移行する。
6月に開く株主総会後の取締役会で正式に決定し、就任する。岩根氏は高浜原発3、4号機(福井県)の運転再開や、電力自由化後の顧客確保など山積する課題に取り組む。
一方、八木氏は電気事業連合会の会長も退任する。後任は、中部電力の勝野哲社長(61)が6月にも就任する公算が大きい。
八木氏は東日本大震災直後の2011年4月当時、東京電力社長だった清水正孝会長の辞任を受け、電事連会長に就任していた。
岩根氏は28日、大阪市内で記者会見し「会社として大変厳しい状況が続いており、重責に身の引き締まる思いだ。全社一丸となって難局を乗り切り、会社の飛躍と発展につなげたい」と抱負を述べた。
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【プロフィル】岩根茂樹
いわね・しげき 京都大卒。1976年関西電力入社。常務を経て、2012年4月から副社長。大阪府出身。