4月から関西国際空港と大阪(伊丹)空港を運営する関西エアポートが、関空島内の複合施設「エアロプラザ」の大規模改修に乗り出すことが28日、分かった。商業施設を拡充した上で、深夜・早朝便の旅客向けのトランジット(乗り継ぎ)ホテルを整備する。投資額は総額で最大100億円規模になる見通しで、運営権を引き継ぎ次第改修に着手する。オリックスとともに、関西エアポートに出資する仏空港運営会社バンシ・エアポートの運営ノウハウを導入する。
エアロプラザは、鉄道の関西空港駅からみて関空の第1ターミナルの反対側にあり、地下1階、地上11階建て。延べ床面積は約6万5千平方メートルで、第1ターミナルとは連絡通路で結ばれる。
開港2年目の平成7年開業で、当初は高島屋が運営する百貨店とホテル関西空港(現ホテル日航関西空港)を中核テナントとしていたが、売上高が低迷した百貨店は16年に閉店した。
その後の大型テナントの入居はなく、ホテルと飲食店などが営業。百貨店の不振は関空の旅客数が低迷したことに加え、鉄道駅と第1ターミナルとの旅客の流れの外にあることが影響したとみられる。