この市場環境持続で、少なくとも本年前半は日量150万バレル程度の供給過剰が続くとみられている。加えて年初の中国経済減速リスクによる株安(経済不安)と原油安の連動、経済制裁解除に伴うイラン原油市場復帰への思惑などが絡み、年初からの原油安となった。経済不安がとりあえず収まり、株価反転で原油も40ドル前後まで値戻ししたが今の需給環境から、当面はまだ上値が重い展開が続くのではないか。
◆谷深ければ山高し
しかし、高価格がシェールオイル大増産によって需給緩和を引き起こしたのと逆に、2015年からの低油価は主に非OPEC石油生産への影響を通し、供給過剰を徐々に削減し始めている。コスト削減努力などで、当初の想定以上に低油価への耐性を示してきた米国シェールオイルであるが、ついに減産基調が明確になり、非OPEC生産も今年は前年割れとなる。
その結果、年末に向けて需給は緩やかに均衡していくだろう。WTIは当面の供給過剰で年前半は35~40ドルを中心とした推移、後半は若干切り上がって40~50ドルが中心線になると筆者は見る。中国リスクやイラン原油復帰の状況次第で再び油価に下押し圧力が強く作用する可能性もある。
逆に株価上昇、非OPEC減産拡大、産油国での供給支障発生等で価格上昇圧力発生もありうる。またサウジを中心とした主要産油国の今後の生産政策も要注目だ。2月の「増産凍結」合意を第一歩として生産調整本格化に向けた動きがありうるのかもポイントだ。