能登空港の上空を低空で試験飛行するMRJ=31日午前、石川県輪島市【拡大】
三菱航空機(愛知県豊山町)は31日、開発を進める国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)の17回目の試験飛行を実施した。機体の計器類の精度を確認する試験を行うため、能登空港(石川県輪島市)の上空を飛行した。
MRJは午前9時15分ごろ、愛知県営名古屋空港(豊山町)を離陸し北陸方面へ向かった。午前9時55分ごろ、晴天の能登空港上空に姿を見せ、約1時間半にわたり低空で十数回、空港の付近を旋回した。
三菱航空機によると、今回の計器類の試験では、地上約45メートルという空港の管制塔に近い高さを飛行。空港に備え付けた測定器でMRJの高度を測り、その数値と比較することで機体の計器類が正確かどうかを調べた。
MRJの試験飛行はこれまで太平洋側で実施することが多く北陸方面を飛ぶのは3回目。空港近くの展望広場に来ていた石川県穴水町の無職山崎義則さん(75)は「MRJを地元の空港で見ることができてうれしい。音が静かで素晴らしい機体だった」と笑顔で話した。