【高論卓説】変われるか日本企業 大学基点の共同開発でイノベーションを (1/3ページ)

2016.4.8 05:00

物流オープンデータ活用コンテスト実施を発表する坂村健・東大教授(左)と秋葉淳一・フレームワークス社長。物流データのオープン化は「日本の変革の象徴」と坂村氏

物流オープンデータ活用コンテスト実施を発表する坂村健・東大教授(左)と秋葉淳一・フレームワークス社長。物流データのオープン化は「日本の変革の象徴」と坂村氏【拡大】

 大学が基点となり複数の企業や個人を巻き込み、新たなイノベーションを目指すユニークな取り組みが活発になってきた。

 大和ハウスグループのフレームワークス(本社・東京、秋葉淳一社長)は、東京大学と組み「物流オープンデータ活用コンテスト」を実施する。同社は物流のクラウドサービスやコンサルティングを手掛けるサービスプロバイダーだが、コンテストの審査委員長を務めるのは、IoT(モノのインターネット)提唱者で、1980年代から推進する「TRONプロジェクト」で再び脚光を浴びている坂村健・東大教授だ。

 フレームワークスが自社の倉庫管理や物流データを応募者に公開。ビジネス、研究、一般・教育・ゲームの3部門から応募者はスマートフォンアプリやレポートなどで応募する。基本的に世界中から誰でも応募は可能だ。賞金は総額500万円(最優秀賞は200万円)。応募期間は4月18日から7月18日。

 誰でも参加できるコンテストにより賞金を与えて新しい技術開発を狙う手法を、「Xプライズ」方式と呼ぶ。米国防高等研究計画局(DARPA)が、完全自動制御のロボット自動車開発を目的に実施した無人カーレースなどで採用し、世界各国の大学が企業の支援を受けて競技にしのぎを削ったことで知られる。高度な技術開発を低コストで実現しようという取り組みだ。

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