三井化学は13日、紙おむつに使う高機能不織布を増産すると発表した。2018年3月から名古屋工場(名古屋市南区)で新たに生産に乗り出し、会社全体の年間生産能力を現在より1万5000トン多い10万9000トンに増やす。投資額は60億~70億円とみられる。中国や東南アジアで紙おむつ市場が拡大しているほか、訪日中国人客の「爆買い」もあって国内でも旺盛な需要が続いているのに対応する。
同社はこれまで、三重県四日市市の子会社、サンレックス工業で不織布を国内生産してきたが、今回の生産開始で拠点は2カ所となる。また、タイと中国の工場を合わせると、合計の能力は10万9000トンとなる。
三井化学は不織布のアジアトップメーカー。不織布や眼鏡レンズ材料、歯科材料などのヘルスケア事業を、自動車など「モビリティー」、農薬をはじめとする「フード」と並ぶ重点事業と位置付けている。