セブン&アイ・ホールディングスは15日、取締役会の諮問機関にあたる指名・報酬委員会を開き、鈴木敏文会長兼最高経営責任者(CEO)(83)の辞任後の新経営体制案について議論した。一連の混乱の責任をとって、鈴木氏に加え、セブン&アイの村田紀敏社長(72)も取締役から退くことを決めた。
ただ、これまでの功績に配慮する形で、鈴木氏を最高顧問、村田氏は相談役などで処遇することも了承。指名・報酬委は新経営体制案を答申として取りまとめ、19日の取締役会に提出する。
セブン&アイ社長には、同社取締役で、コンビニエンスストア事業を担う中核子会社のセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(58)が昇格する。会長やCEOは当面置かず、鈴木氏の懐刀といわれた後藤克弘取締役常務執行役員(62)が副社長に昇格し、井阪氏をサポートする。セブン&アイの他の取締役は留任する。
井阪氏の後任のセブンイレブン社長には古屋一樹副社長(66)が昇格する。また、セブンイレブンやイトーヨーカ堂などグループの事業会社で鈴木氏が兼務していたポストについても当面は空席とすることも決まった。