
【熊本地震】大手自動車メーカーの操業状況【拡大】
熊本地震が国内の自動車生産を直撃している。被災した部品メーカーからの供給が滞り、自動車メーカーは九州以外の工場でも操業停止を余儀なくされている。各社は2011年の東日本大震災でサプライチェーン(部品供給網)が寸断し、生産休止に追い込まれた経験から、災害時の生産継続に向けた取り組みを進めてきたが、改めて難しさに直面している。
18日はトヨタ自動車の子会社の福岡県の工場のほか、三菱自動車の岡山県倉敷市の工場の一部ラインなどが稼働を休止。トヨタは19日以降も、愛知県の高岡工場など国内の完成車組み立てラインの稼働を段階的に停止する。
背景には、ドアやエンジン関連部品などを生産するアイシン精機の熊本市の工場が被災し、部品の調達が滞っていることがある。関係者によると、自動車メーカーの社員も応援に入っているが、余震で復旧が遅れ、電源も確保できていないため再開に時間がかかっているという。