セブン&アイ・ホールディングス社長に昇格するセブン-イレブン・ジャパンの井阪隆一社長【拡大】
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セブン&アイ・ホールディングスの新経営体制をめぐる混乱は、ひとまず収束した。コンビニエンスストア事業で営業利益を5期連続で最高に導いた井阪氏の手腕は社内外の評価が高い。今後は井阪氏が「脱・鈴木」路線を軌道に乗せられるかが焦点となる。
「次は本当にノーサイドにしないといけない」「混乱が続けば会社の評価が下がってしまう」-。井阪氏の交代を求める人事案に端を発した一連の混乱が鈴木氏の辞任に発展する中、多くの取締役は危機感を強めた。19日の取締役会で新経営体制が全会一致で決議されたのは、そうした危機感が共有されたからだ。まずは井阪氏を中心に一致団結することを優先した形だ。ただ、20年以上グループトップに君臨した鈴木氏の処遇については「5月の株主総会までに決める」とし、結論に至らなかった。