【トップの素顔】小仲正久 日本香堂ホールディングス会長兼CEO(13) (1/3ページ)

2016.4.21 05:00

東京工場焼失後、仮建屋を訪問する父、小仲正規氏=昭和40年代

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 ■「青雲」の戦い 父の築いた信頼が支えに

 大阪の孔官堂から完全独立を決めたことから、お線香の「蘭月」の製造・販売ができなくなり、売り上げの7割が一夜にして消滅することになりました。逆に業界ナンバーワンの孔官堂が競争相手として大きく立ちはだかることになったのです。

 私は役員会で決定したとき、腹をくくっていました。はい上がるため、手をこまねいているわけにはいきません。その夜、みんなで話し合って新商品を出すことを決めていました。新ブランド、新パッケージに切り替え、社長以下、社員一丸となって昼夜を問わず必死に印刷、梱包(こんぽう)、出荷までこぎ着けました。そして1カ月もかからず誕生したのが「青雲」です。

 父、正規は画家の伊東深水氏らに顧問になってもらっていましたが、そのころ在籍していた画家の峰岸義一氏が「青雲の志」から名付けて、パッケージも日本一の富士山に青い雲をデザインしてくれました。

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