国のチェックもなく
三菱自動車が主力軽自動車「eKワゴン」などで燃費を良く見せる不正をしていたことが発覚した。燃費試験の信頼性を揺るがす重大な不正は、どのような手口で行われたのか。Q&Aでまとめた。
Q どんな不正があったのか
A 国土交通省の燃費試験は、検査場の「シャシダイナモメーター」という装置を使い、回転する筒の上を走る車の排ガスを分析して燃費を算出する。空気抵抗やタイヤが転がる際の抵抗が少ない検査場と実際の路上の乖離(かいり)を縮めるため、試験ではメーカーが提出する抵抗値を基に筒の回転に負荷をかけて行うが、三菱自は抵抗値を偽って報告した。
Q その手口は
A 抵抗値は屋外の試験コースを走行して測り、複数のデータの中央値を取らなければならないが、三菱自は低い数値を提出して試験時の負荷を軽くして、燃費を実際よりも良く見せた。