
記者会見で厳しい表情の三菱自動車の益子修会長。左は相川哲郎社長=11日午後、国交省【拡大】
また、軽以外に不正の疑いが及ぶことで、販売の落ち込みがより深刻になる恐れがある。
三菱自の4月の新車販売は、軽が不正による販売停止で前年同月比44.9%減少する一方、RVRなど普通車は37.9%増えて好調を維持した。相川哲郎社長は軽以外の車種について、「(再試験で)届け出た燃費値と乖離(かいり)がなかった」と生産・販売停止は否定するが、イメージ悪化などで販売が鈍化する可能性がある。
益子会長はこの日の会見で、「海外向けの車種は各国の規制にのっとったものだと確認した。踏みとどまれるようにがんばりたい」と語った。
同社は2015年度に海外事業が売上高の約8割を占め、営業利益は大半を稼ぎ出す。海外市場にイメージの悪化が広がれば経営に大きな打撃になる。