平成28年3月期決算について説明する日本郵政の長門正貢社長(左)=13日、東京都千代田区(大坪玲央撮影)【拡大】
日本郵政が13日発表した平成28年3月期連結決算は最終利益が前期比11.7%減の4259億円となった。日銀のマイナス金利導入による金利低下で、利益の大半を稼ぎ出す子会社のゆうちょ銀行の業績が悪化し、グループ全体の足を引っ張った。昨年11月の上場後初となる決算は厳しい船出となった。
29年3月期連結業績予想も、低金利が足かせとなり、最終利益は3200億円と、郵政民営化後最低になる見通しだ。
28年3月期の売上高に当たる経常収益は横ばいの14兆2575億円だった。
ゆうちょ銀行の最終利益は12.0%減の3250億円。投資信託や現金自動預払機(ATM)の関連収益は増えたが、資金運用の柱である国債の利息が大幅に減少した。
かんぽ生命保険も運用で苦戦したが、無配当特約の増加に伴って契約者配当の準備金に繰り入れる額が減り、最終利益は4.4%増の848億円を確保した。
オーストラリアの物流大手トール・ホールディングスを昨年買収した日本郵便の最終利益は、約2.1倍の472億円だった。インターネット通販の拡大で宅配便「ゆうパック」などが伸び、通常郵便を含む「総取扱物数」は0.2%増と14年ぶりにプラスに転じた。
日本郵政の長門正貢社長は13日の記者会見で、中期経営計画で掲げた、30年3月期に4500億円の最終利益を達成する目標は維持する考えを示した。