日産「新ビッグ3」追撃、試される“ゴーン流” 合理化で三菱自の魅力そぐ恐れも (2/3ページ)

2016.5.16 06:45

三菱自動車の主要生産拠点であるタイ工場のエンジン生産ライン

三菱自動車の主要生産拠点であるタイ工場のエンジン生産ライン【拡大】

 日産は世界最大の中国市場で日系メーカー首位の座を誇るが、成長市場である東南アジアではライバルに後れを取っている。日産の世界販売全体に占める中国を除いたアジアの割合は1割にも満たない。

 世界販売4位に甘んじる日産と仏ルノー連合が、「新ビッグ3」と呼ばれるトヨタ自動車、独フォルクスワーゲン(VW)グループ、米ゼネラル・モーターズ(GM)を追撃する上で、東南アジアでの販売拡大が課題だった。

 これに対し、三菱自は東南アジアでの販売台数が世界販売全体の約2割を占める。タイ以外にも、インドネシアで生産能力年16万台の工場を来年4月に稼働させる予定。フィリピンでも昨年1月に工場移転で生産能力を増強している。

 日産にとって三菱自が持つアジアの生産拠点は、世界販売の空白を穴埋めし補完できるまさに垂涎(すいぜん)の的であり、不正問題はむしろ千載一遇のチャンスだった。

合理化や共通化の大なたを振るえば、三菱自の個性や魅力が失われかねない

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