
日産自動車のカルロス・ゴーン社長【拡大】
最近でこそ、円安の進展などで系列を見直す動きは止まっていたが、ここにきて、再び日産が動いた。系列の自動車部品大手カルソニックカンセイの保有全株式を売却する検討に入ったのだ。
日産は24日発表のコメントで「カルソニックカンセイの競争力向上につながるようなさまざまな選択肢を考慮し検討する」とした。
この背景には業界を取り巻く構造変化がある。世界的な環境意識の高まりで、環境に優しいEVやプラグインハイブリッド車(PHV)の普及は急速に進む。自動運転など先端安全技術をめぐる世界競争も急だ。系列にとらわれていては変化に機動的に対応するのは難しく、一段の調達改革の断行が避けられないと判断した。
日産はカルソニックカンセイ株の売却で得られる1000億円程度の資金を主に先端技術の投資に振り向ける考え。事業再編を巧みに駆使し、販売と技術の両面でトヨタ自動車、独フォルクスワーゲン(VW)、米ゼネラルモーターズ(GM)の世界3強との頂上決戦に備える。(今井裕治)