ドイツのスポーツ用品世界大手アディダスは24日、2017年に自国内で最先端のロボットを活用して靴の大量生産を始めると発表した。国内での大量生産からは20年以上前に撤退していた。主要な消費地に近い場所で人気モデルを効率よく作ることができるという。
アディダスは1990年代前半にかけて、生産拠点を人件費が安い中国やベトナムなどに移してきた。ただ特に中国では労働者の賃金が高騰し、生産費用が上昇している。コスト競争力の高いロボット導入で人件費を抑えようとする動きが一段と広がりそうだ。
アディダスは本社近くのドイツ南部アンスバッハに「スピードファクトリー」と呼ぶ工場を設け、15年12月に試験的な生産を始めていた。ヘルベルト・ハイナー最高経営責任者(CEO)は「スピードファクトリーは産業革命を起こそうとしている」と強調した。(ロンドン 共同)