電力販売をめぐっては、東電HDとビックカメラ、中部電力とエディオンなど、電力会社と家電量販店が提携する動きが広がっている。
関西電力が家庭向け電力販売でパナソニック、上新電機とそれぞれ提携するのは、自前の営業拠点がない首都圏で顧客との接点を確保するためだ。一方で家電業界側には、電力会社との提携により顧客に新たなサービスを提案、囲い込みを進める狙いがある。
「首都圏のお客さまに関電のサービス、料金メニューを丁寧に説明できる営業態勢を構築しなければならない」。今月20日、東京都内で記者会見した関電の八木誠社長はこう語った。
ただ自前の態勢構築には時間がかかることから、他の業界との提携を模索。そこで着目したのが親和性の高い家電業界だった。中でもパナソニックの系列販売店は「街の電器屋さん」として、顧客の元に出向き、商品の選び方から修理まで家電に関するさまざまな相談に応じるなど、消費者との距離が近いのが魅力だ。
家電業界にとっても、電力会社との提携は営業力の強化につながる。省エネ性能の高いエアコン、冷蔵庫、住宅用太陽光パネルや住宅用エネルギー管理システム(HEMS)など、高価格帯の商品を電気とセットで顧客に提案しやすくなるからだ。
パナソニックの系列販売店のような規模の小さな事業者は量販店の攻勢で苦戦してきただけに、よりメリットは大きいとみられる。
東京電力ホールディングスや中部電力もすでに家電量販店と提携。家庭用電力市場では、価格やサービスだけでなく販売網構築でも競争が激しさを増している。