探求学習で日英バイリンガル育成 関西国際学園・中村久美子社長 (2/3ページ)

2016.6.6 05:00

 カリキュラムの特徴は教科融合型。例えば「海」というテーマを設定したら、その中に国語、算数、理科、社会の要素を盛り込んで授業を行い子供たちが興味を抱くところへと誘導していく。テーマはバカロレアで決まっているが、カリキュラムを作成するのは先生自身。「こうした探求学習は難しいので、教師の高度なスキルが必要」(中村社長)という。

 ◆常に「なぜ」を考える

 6年生になれば人権問題も取り扱う。東大法学部卒のスタッフがいるので模擬裁判を実施。実際に裁判所に行ったりするなど体験型授業にも力を入れる。

 プログラムは6週間単位で「本当にそれでよいのか」「なぜ、どうして」と常に考える癖を身につけられるようにすることを目的とする。各プログラムの終了時にはプレゼンテーションを行い、何らかのアクションを起こしていく。例えば「人体」というテーマの時は「太るとこんな弊害が生じる」「体によい食べ物はどのようにして摂取するのか」といった事例を示すポスターを作成したりした。

 今後は東京での事業を推進。現在は西麻布(港区)など3カ所で運営しているが、10校を当面の目標に掲げる。また、中等部と高等部を開設することによって内部進学も可能にする考えだ。これによって、国際社会に貢献するリーダーの育成を目指していく。(伊藤俊祐)

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