
経営方針説明会で発言するソニーの平井一夫社長=29日、東京都港区【拡大】
米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売不振によって、ソニーは半導体事業の業績が低迷。特に画像センサーが前期に大幅な下方修正を余儀なくされるなど、17年度の半導体事業全体の売上高見通しは、従来の最大1兆2500億円から同8300億円(34%減)に引き下げた。ただ、画像センサーは車載用途などで今後の需要が期待できることから「M&A(企業の合併・買収)を含めて」(平井社長)事業拡大を検討する。
浮き沈みの激しい半導体事業とは別に、新たな収益事業の柱にロボット事業を据えたい考えで、「ソニーの将来を担う人材育成にもつながる」(平井社長)と期待を示した。
収益5000億円に自信
中期経営計画は、最終年度となる17年度に向けて半導体事業の売上高が落ち込む見通しだが、テレビやスマホなど一般消費者向け製品分野の損益改善が進むと説明。5月に世界販売累計が史上最速で4000万台を突破したゲーム機「プレイステーション4」や10月に発売するVR体験ゲーム端末「プレイステーションVR」も収益を押し上げる見通しだ。