中国人客らの大型バスが到着する道頓堀川の橋上でも変化の兆しがある。誘導員の男性(53)は「バスの台数が減った気がする。4月までは1時間に40~50台到着することもあったが、最近は十数台くらい。街は中国人だらけなのに…」と首をかしげた。
団体から個人旅行へ
大阪観光局の担当者は「中国人客は減っていない。依然として好調だ」と語る。
観光局によると、1~3月に大阪を訪れた中国人客は約81万人で、昨年同期の約43万人からほぼ倍増した。中国の地方都市と関西国際空港を結ぶ格安航空会社(LCC)の増便などを背景に、春節や花見の時期に重なったことも好調の理由とみられる。
担当者は「リピーターが増えて個人旅行が中心になりつつあり、大型バスの団体旅行が減っている」と指摘する。
多くの中国人客が訪れているのに、一部店舗で客が減ったのにはこんな事情がある。買い物の中心が家電や宝飾品などの高額商品から、単価の低い化粧品や日用品に移ったのだ。