
三菱商事や三井物産などが参画するインドネシアのタングーLNGの既存陸上液化プラントなど。建設コストが安い今が好機と、今月1日に拡張投資を決めた(三菱商事提供)【拡大】
販売先の開拓に向け、「販売強化と両輪で新興国のガスインフラシステムの構築で自ら需要も創出する」と三井物産の安部慎太郎副社長は話す。輸入基地やパイプライン建設、地域へのガス販売、火力発電所、化学事業など下流事業を拡大し、商社自ら需要創出に関わることで、大幅な価格変動にも対応できるようにする。
調達先を選別・多様化
巨額損失計上を教訓に調達先の選別と多様化も進める。三菱商事、三井物産は1日、参画するインドネシアのLNG生産プロジェクト「タングーLNG」の液化設備拡張投資を決定。同時に、初めてインドネシア国内向けの大型の長期契約も決めた。
三菱商事は年末にも「LNGカナダ」の最終投資決定を、三井物産も年度内にアフリカの「モザンビークLNG」の投資決定をしたい考えだ。一方で、両社は採算の見込めない一部の投資の先送りも決めている。
商社の顧客である電力、ガス会社が自ら調達や権益確保に動き、“競合”ともなる中、商社としても海外での販売強化と需要創出、調達先の選別・多様化をセットで進めることで、LNGビジネスでの収益力を高める。(上原すみ子)