
黒字転換の達成について説明するVAIOの大田義実社長=15日、長野県安曇野市【拡大】
ソニーのパソコン(PC)事業を分社化したVAIO(バイオ、長野県安曇野市)の大田義実社長は15日、2016年5月期に本業のもうけを示す営業損益が黒字転換したと明らかにした。デザインや機能性を追求した法人向けPCの販売が好調だった。前期は19億円の赤字だった。16年5月期決算は8月以降に公表する見通し。
また、ロボットやウエアラブル端末の受託製造など新規領域事業の売上総利益を18年5月期に主力のPC事業と同等にまで引き上げる計画の達成も「若干早まるかもしれない」と、前倒しの実現に自信をのぞかせた。
15日は安曇野市の本社工場で、ノートPCの製造工程などを報道陣に公開。大田社長は「PCの1機種ごとに事業計画や損益計算書を作成し、営業がうまくいかなければ販促を強化するといった対策をとるなどしてきた」と述べた。
VAIOのPCは、クリエーターやデザイナー向けの高級機種「VAIO Z」や薄型軽量ながら丈夫な「VAIO S13」などが好調に販売を伸ばしている。