
鶏むね肉に「お肉やわらかの素」を振りかけ5分待つと調理後に効果が表れる【拡大】
開発チームの2人はさらなる壁にぶち当たる。研究所でのモニター試験でボトル入り商品を使ってもらうと、全員が軟らか効果を発揮する必要量を肉に振りかけられなかったのだ。規定の必要量は肉100グラム当たり2.5グラム(小さじ1杯分程度)で、使用者にはかなり多い分量に感じ、粉物は袋入りが主流で使い慣れないのも一因だった。必要量を使わないままだと消費者からのクレーム原因になる。振りかけ動作がしやすく、唐揚げ粉と誤認されぬよう、瓶をイメージした袋パッケージに切り替えた。
商品名は約200から2候補に絞ったが、最終段階のモニターテストで、使用感評価が高かった「お肉やわらかの素」に決めた。
メインターゲットを育ち盛りの子供がいる家庭にした結果、購買層の5割を占めている。うれしい誤算は購買層の4割が60代以上のシニア世帯で、肉を食べにくく感じていた人を取り込めたことだ。
機能を前面に出したことが商品の広がりを生んだことになる。創業商品「味の素」は市場になかったうま味を加える機能を有する調味料として登場、今に続いている。その遺伝子を抱く新時代の商品として市場を作り、生き残れるのか。勝負の時を迎えている。