【リーダーの素顔】日本郵政 国際経験生かし選択と集中に意欲 (1/3ページ)

2016.8.8 05:00

日本興業銀行時代、中国の大型炭田開発プロジェクトの調印式に臨むため北京を訪れた長門正貢社長=1986年(本人提供)
日本興業銀行時代、中国の大型炭田開発プロジェクトの調印式に臨むため北京を訪れた長門正貢社長=1986年(本人提供)【拡大】

 □日本郵政社長・長門正貢さん

 日本郵政社長の長門正貢さんは、34年間の銀行マン時代の大半を国際金融の現場で活躍した。富士重工業でも、北米へのシフトを明確にして事業の選択と集中を進めた。国際事業を新たな収益の柱とし、高コスト体質改善を目指す日本郵便や、マイナス金利で厳しい資産運用を強いられるゆうちょ銀行など日本郵政グループ全体のかじ取り役として、これまでの経験に大きな期待が集まっている。

 --日本興業銀行、みずほ銀行時代に海外勤務を経験した

 「銀行マン時代の半分強が米国を中心に海外生活でした。原油や鉄など大型プロジェクトファイナンスのための交渉をやっていました。特に、中国の大型炭鉱事業の融資では、4カ月間で成田空港とニューヨークを12往復して交渉に当たりました。なかなか交渉が進まず、調印式の際には涙が出ましたね」

 --印象に残る仕事は

 「興銀が1986年にA・G・ランストン(米国債専門の証券会社)を買収したときです。準備を経て証券業務のライセンス取得を91年に申請したんですが、人事異動で結果を見ずにいったん帰国しました。日本の銀行の信用は低く、この時は門前払いだったんですが、再び米国に赴任してトライした結果、日本初のライセンスを取得できました」

 --苦労もあったのでは

 「いい経験となったのは海外で社員を管理する難しさです。ウォールストリートの名門を日本の銀行が買ったということで、トイレに『ジャップ、ゴーホーム』と書いてあったり、机の上を汚されていたりとひどい嫌がらせを受けました。しかし、その会社のために懸命に働いているとわかってもらえたら仲間になってくれました」

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