MRJ、相次ぎ米国へフライト シアトル拠点に試験飛行

 三菱航空機(愛知県豊山町)は、開発を進めている国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)の試験1号機を、月内に米国へ初めて飛行させる方向で調整している。実用化に向け、飛行試験を米国で本格的に行う。ロシアなどを経由し、米ワシントン州モーゼスレイクの空港に着陸する予定だ。

 現地は晴天が多く、効率的な飛行試験が可能となり、三菱航空機はこの空港を拠点に9月にも試験を始める。その後、5機ある試験機のうち4号機までを米国に持ち込む計画としている。

 試験拠点とするのは、シアトル郊外のモーゼスレイクにあるグラントカウンティ国際空港で、日本からは北太平洋を通って約8000キロの航路。MRJは航続距離が3000キロ前後のため、愛知県営名古屋空港(豊山町)を離陸した後、ロシアや米アラスカ州などで給油しながら渡るという。