全国家事代行サービス協会副会長で、1999年創業の家事代行サービス会社ベアーズ(東京都中央区)専務の高橋ゆきさんは、新たなビジネスモデルの相次ぐ市場について「新規参入は既存の会社の競合ではない。むしろ一枚岩となって、家事代行サービス業を社会インフラとして確立する時期」と、活性化を歓迎する。
というのも、日本人家庭では「他人が家に入ることへの心理的抵抗」が強く、11年時点でサービス利用者がわずか2%(野村総合研究所調べ)にとどまるなど、家事代行サービス利用の歴史は浅い。「産後に利用したかったが、どの社がいいのかわからない」(東京都新宿区の30代会社員の女性)といった声は依然として多い。
こうした利用への心理的なハードルを低くしようというサービスが、人材サービス会社インテリジェンスの「ショコラ」だ。「勤務先の福利厚生なら抵抗感が和らぐのでは」と、法人向けに目を付けた。利用企業は育児や介護と仕事の両立支援策にショコラを導入。社員向け福利厚生として、その企業で働く社員は、掃除や洗濯といった家事代行サービスを2時間5000円程度(企業によって異なる)で利用できる。