
日本旅行などが中国・上海で開催した医療ツーリズムの説明会【拡大】
その一社が日本エマージェンシーアシスタンスで、空港への送迎から宿泊、滞在中の生活面での支援まで外国語で丁寧に対応する。国際医療事業部の辛●主任は「病院に連れて行って終わりではない。安心して滞在できるよう24時間対応が基本。深夜でも呼ばれるとタクシーを飛ばして宿泊先まで行く」とフルサポートぶりを強調する。
サービスが認められて、これまでに44カ国から1000人を超す患者を100超の病院に紹介した。
外国人患者の医療渡航をコーディネートする支援企業の活躍が医療ツーリズムの拡大に不可欠だが、日本には2社だけだ。対外的な信用力をつけるまでにはいかない。一方で、受け入れる病院の経験・ノウハウも不足している。そこで政府は外国人患者の受け入れに熱心な病院のリストを「日本国際病院」として海外に発信することにし、昨年、成長戦略に国際病院構想を盛り込んだ。
日本の先進医療を求める中国やロシアなどの富裕層を呼び込み、医療サービスだけでなく、観光も組み合わせるビジネスが広がれば経済成長につながる。政府と病院、旅行会社などが連携して医療ツーリズムを盛り上げようとしている。(松岡健夫)
●=晶の三つの日を金に