化粧品業界、爆買い減少で売り場改革急ぐ 営業再強化、海外進出も加速 (3/3ページ)

8月24日に刷新した「SHISEIDO」の売り場=東京都中央区の銀座三越
8月24日に刷新した「SHISEIDO」の売り場=東京都中央区の銀座三越【拡大】

  • コーセーが展開する「雪肌精」の売り場は「和」を前面に打ち出した=大阪市阿倍野区の「あべのハルカス近鉄本店」

 一方、デザイン面から「日本メーカーらしさ」を追求しているのは、美白化粧品「雪肌精」を展開するコーセーだ。

 同社は今年4月、あべのハルカス近鉄本店を皮切りに、雪肌精の百貨店販売を本格的に始めた。それに伴い導入した専用売り場は、新国立競技場を手掛ける建築家の隈研吾氏にデザインを依頼。木材や和紙を使いつつ「和」を前面に出した。現在は大阪の2カ所とハワイの期間限定ショップにとどまっているが、今年度中に東京の百貨店でも導入する計画で、やはり海外展開を視野に入れる。

 閉塞感打破に不可欠

 化粧品業界はここ数年、中国人をはじめすとる訪日客の爆買いに沸いてきたが、特需は徐々に収束しつつある。中長期的に見ても、国内市場が人口減で縮小するなど、経営環境は良いとはいえない。

 こうした閉塞(へいそく)感を打破するには、国内営業の再強化と海外進出の加速が欠かせない。各社は「カウンセリング販売の強化がその両方に役立つ」(資生堂)などとして、一連の売り場改革の効果に大きな期待を寄せている。(井田通人)